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令和2年09月02日掲載 |
〔 Vol.16 :「ノースアメリカンRA-5Cヴィジランテイ(その1)」〕 |
RA-5Cヴィジランテイは、私が写真を撮り始めた頃の1964年、入間基地航空際で初めて見た時のその美しいフォルムは非常に印象深いものでした。
未だ実物の飛行機を見たことがない田舎での子供時代、航空雑誌を見て憧れ、パンタグラフを使い図面を引き、最後に作ったソリッドモデルがホーカー・ハンター原型機、P-1067でしたが、そのまっ白い機体を彷彿させるもので、その後の最近の機体にはない美しい曲線のある飛行機で、今でも最も好きな機体です。
RA-5Cは空母搭載用の超音速艦上偵察機で、艦上機としては最大の大型機であり、配備時期が1964年からでベトナム戦開始時期と重なり、すべての大型空母に搭載されたことから、その後、日本でも殆どの部隊配備機を見ることができた機種でした。
高速性能を生かした非武装の偵察機ですが、ベトナム戦での海軍機としての型式別の損害では、18機が撃墜され、最も損害率の大きい機体でもありました。 |
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❖ RA-5C 149306 RAVH-5 NG-101 {1964年 入間基地} |
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1964年空母USS RANGERへ配備された直後で日本へ寄港、当日厚木基地から開催されていた入間基地航空祭に飛来した際の撮影です。厚木でも見る機会が無かったものが、いきなり上空をパスし、初めての機体を、真近で見ることができたのは、空母の寄港と航空祭開催が一致したためで、貴重な機会でした。
なお、この機体は、直後の1964年12月9日Combat loss (撃墜)にはカウントされていませんが、ベトナム沖の海上でクラッシュし、クルー2名も失われています。
製造されたRA-5C系列158機は退役する1979年までに、作戦中の空母上での爆発事故(1967年空母フォレスタルでA-4型に装備されていたZuni rocketが暴発、143名死亡、21機が破壊)及びTest開発中の6機(Eject)分も含め、ほぼ半数の80機程が撃墜を含め事故等で失われたとの記録があります。 |
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❖ RA-5C 149306 RAVH-5 NG-101 {1964年 入間基地} |
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このときの所属部隊RVAH-5(Savage Sons)は、この年5月に再編成されたばかりで、直後に西太平洋及びベトナム地域へ出動(WESTPAC 1964.8-1965.5)する空母レインジャーに搭載され、空母が横須賀へ寄港したことで、他の搭載機も厚木等で見ることができました。このRVAH-5のニックネームは“Savage Sons”部隊マークはインディアンです。 |
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❖ RA-5C RAVH-5 NG-106 {1964年 厚木基地} |
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その後、厚木基地で撮影できたNG-106機です。 |
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❖ RA-5C RAVH-5 NG-XXX 3機 {1964年 厚木基地} |
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厚木で訓練中のRA-5C 3機です。 この当時、部隊に最初に配備されたRA-5Cは、製造時は超音速艦上攻撃機A3J-1(A-5A)及びA3J-2(A-5B)型で、その後に全てRA-5C 偵察型に改造された機体でした。
なお、最近ネットで見ることができた写真で、富士山上空RA-5C NG機、3機のNAVY公式写真らしいものがありましたが、時期的にも多分この日のものだったと想像されます。 |
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❖ RA-5C 149311 {1965年頃 厚木基地} |
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撮影時は、部隊マークの無いノーマーク機でしたが、ネットで1965年にUSS SARATOGA RVAH-9 AC-503として地中海に展開していた記録写真があり、そこからの補充機であったと思われます。 |
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❖ RA-5C 150834 RVAH-13 NH-604 {1966年 厚木基地} |
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1965年10月から1966年6月まで、ベトナムへ展開したUSS KITTY HAWKの搭載機で、1965.12.20 NH-604 (151624)機が撃墜され、その補充機として厚木で整備され空母へ向かった際の撮影です。
当時限られた少数の海軍機に対し、試験的にベトナム戦用の迷彩塗装を行った機体でした。 |
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❖ RA-5C 147853 RAVH-9 NE-601 {1969年 厚木基地} |
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1968年からのベトナム展開USS RANGERに搭載されていた当時のRVAH-9(Hoot Owls)NE-601です。 |
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❖ RA-5C 149280 RAVH-9 AC-903 {1966年 厚木基地公開} |
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1965.10から1966.8までベトナム展開した際のUSS RANGER搭載機で、この時RA-5CだけテールレターはACを使用、厚木基地の三軍記念日で公開されました。 |
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❖ RA-5C 151626 RVAH-1 AG-603
{1965年頃 厚木基地} |
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1965年及び66年のUSS INDEPENENCEベトナム展開時に搭載されていたRVAH-1 ( Smokin’ Tigers)のAG-603です |
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❖ RA-5C 156632 RAVH-7 NH-610 {1978年 カデナ基地} |
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1977.10-1978.5までの間、RVAH-7(Peacemakers of the Fleet)がUSS KITTYHAWKに搭載され西太平洋展開(West PAC)された際、カデナ基地で撮影できたRA-5Cです。このときが日本で見ることができた最後のRA-5Cで、翌年には全てのRA-5Cがリタイアしています。 |
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